TANUKI夫婦の古社寺巡り 大分の古社寺 その3
 大分の古社寺 その2
臼杵石仏(磨崖仏)
ホキ石仏第二群 九品の阿弥陀 ホキ石仏第二群 ホキ石仏第一群
山王山石仏(さんのうさんせきぶつ) 山王山石仏から第二群のお堂を望む 石仏公園の向こうに満月寺
2016年に久しぶりに訪れた時の写真です。この磨崖仏は、今まで何度も訪れていますが・・・昔は仏さんたちの頭上に簡単な屋根がつくられている程度で雨ざらし状態でした。その後、平成7年(1995年)磨崖仏では全国初の国宝に指定され、石仏保存のための排水工事などと共に立派なお堂が磨崖仏を覆っています。このときは、一番有名で観光パンフレットなどにもなっている大日如来さんのある古園石仏エリアが工事中で、立ち入り禁止でした。大日如来さんにお目にかかれなかったのは残念でしたが、あとの石仏群は見学客も少なく、ゆっくり鑑賞できました。
臼杵石仏(磨崖仏)は、平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫刻されたとパンフレットに書いてありました。ホキ第1群に九品の阿弥陀と伝えられる石仏がありますが・・・・いわゆる末法思想で阿弥陀信仰が盛んになった平安後期あたりかとTANUKI は勝手に思っています。ま、それはともかく、その規模と、石仏の数、彫刻の質の高さにおいて、我が国を代表する石仏群と言われています。磨崖仏は全部で60余体あるそうですが、そのうち59体が国宝となり・・・平成29年には古園石仏群の手前右側岩壁の2体の「金剛力士立像」が国宝に追加指定され、国宝は61体になったそうです。
石仏群は4群に分かれていて、地名によって「ホキ石仏第1群(堂ヶ迫石仏)」「ホキ石仏第2群」「山王山石仏」「古園石仏」と呼ばれています。なお、ホキとは「がけ」という意味だそうです。
普光寺磨崖仏
普光寺 山門 磨崖仏(左)と2つの龕(がん) 不動明王と矜羯羅童子、制多迦童子
筑紫山 普光寺(ふこうじ) 高野山真言宗 本尊:大日如来 アジサイ寺(紫陽花寺)と呼ばれている

大分の豊後大野市朝地町にあじさい寺と呼ばれる普光寺があります。このお寺に鎌倉時代の作と伝えられる、不動明王の磨崖仏があります。高さ11.4m、国東半島の熊野磨崖仏とともに日本最大級の磨崖仏です。境内の崖に彫られた不動明王像で、両脇に矜羯羅童子、制多迦童子を従えた姿です。崖には、さらに右手に2龕(がん)があり、左側の龕には丸彫りの大日如来像が安置され、右側の龕には懸造りの護摩堂が建てられています。
なお、説明によると、豊後大野の多くの磨崖仏は約9万年前の阿蘇火山の4回目の火砕流でできた溶結凝灰岩に彫られているようですが、この磨崖仏は約12万年前の3回目の火砕流の溶結凝灰岩に彫られているそうです。
高塚愛宕地蔵尊
高塚愛宕地蔵尊 参道 高塚愛宕地蔵尊 鐘堂 門前の土産物店・・・賑わってます
高塚愛宕地蔵尊(たかつかあたごじぞうそん) 独自の宗教法人 神仏混淆(しんぶつこんこう)の信仰形態を残す地蔵尊

最初にお断りです・・・ここに掲載した写真は 1998年に撮影したものです。当時は、まだ大分自動車道もなく、国道210号(筑後街道)豊後中川から県道54号線で山に分け入るように行く道でした。縁日の時は、国道210号は天ヶ瀬周辺で大渋滞を起こしていました。大分自動車道が開通し、ほぼ参道の前に天瀬高塚ICができましたので、参詣はとても楽になりました。
開祖は行基さんと伝えられています。ご本尊は行基さんが刻んだ地蔵菩薩と言われていますが、神仏混淆の形式をそのまま残している珍しい地蔵尊です。地蔵菩薩さんをお祀りしているのに、拝殿や神殿がありますし、社務所もあります。
1998年後も、何度も訪れているのですが・・・・当時はフイルム写真で、整理の不得意なTANUKI・・・・写真が見当たりません。本殿の写真や後ろの山にずらりと並ぶ奉納されたお地蔵さんなど、写真は撮ったはずなのですが・・・・。
柞原八幡宮 ( ゆすはらはちまんぐう )
お断りですが・・・・柞原八幡宮は、TANUKI 夫婦がまだ若い頃に、ms.TANUKIの母親に案内してもらって行った神社です。
その後、訪れていませんので・・・・実は、神社の記憶も希薄になり・・・・神社の創建が奈良時代(・・・・だったと思います。このあたりも記憶が薄い!)宇佐神宮の豊後国における分祀で、当時の国司や後の大伴氏になど歴代の領主の庇護を受けた豊後国の一の宮である・・・・残っているのは、それくらいです。もっとも、記憶の曖昧な部分はネットで確かめましたけど・・・・。
また、機会があれば・・・・若かりし頃の夫婦の思い出として訪れてみたいと思っています。
羅 漢 寺
岸壁に貼り付くような山門(2012年撮影) 羅漢さんが安置された洞窟(2012年撮影) 羅漢寺本堂(2012年撮影)
耆闍崛山(ぎじゃくっせん) 羅漢寺 曹洞宗 本尊:釈迦如来

羅漢寺(らかんじ)という名のお寺も、全国にあります。ここは、大分県中津市本耶馬渓町にある曹洞宗の寺院、耆闍崛山(ぎじゃくつせん)羅漢寺です。ご本尊は釈迦如来さんで、日本国内の羅漢寺の総本山とのことです。
羅漢山中腹の岩壁に無数の洞窟があり、山門も本堂もその中に埋め込まれるように建てられています。洞窟の中に3,700体以上の石仏が安置されていますが、中でも無漏窟(むろくつ)の五百羅漢は日本最古の五百羅漢だそうです。ここに掲載している写真は 2012年に撮影したものです。現在、境内は写真撮影禁止になっています。御朱印の記帳もしないとのことです。
羅漢寺も何度か訪れていますが・・・2012年に訪れた時、御朱印をいただきに行ったら、まさに羅漢様のような穏やかなお顔のご住職さんが「どちらから来られましたか?」と。TANUKI が持参した朱印帳の前のページが法隆寺でしたから、きっとご住職さんも「えっ」と思われたのかも・・・・「山口ですけど・・・・」「ああ、そうですか。ここの本山は大寧寺ですよ。」・・・・今度はこっちが「えっ?!」でした。後でパンフレットでお寺の歴史を見たら、その意味が納得できました。後日、今度は大寧寺に行ってその話をしましたら「羅漢寺とは深いご縁がありましてね・・・・」といろいろ話をしてくださいました。
その時に、お話の中にでてきたご住職のお嬢様が、新しくご住職に就任されたのではと思いますが・・・・次に訪れた時はリフトを降りて山門に続く山道に掲示がありました。「お寺は大切なお参りの場です。静かに拝観してください・・・・境内ではいかなる写真撮影もご遠慮ください・・・・ご朱印の記帳は行っておりません。」などと書かれていました。