石仏と秘仏に会いに・・・ その3 吉野
TANUKI の 近況報告     石仏と秘仏に会いに・・・ その3 吉野   2014.11.5.
あべのハルカスを見て阿部野橋から近鉄特急で吉野へ 日本で一番古いケーブルカーだそうです・・・よく揺れました
金峯山寺へ・・・仁王門も圧巻です!! 金網越し(?)に 仁王さんが迎えてくださいました・・・
蔵王堂 蔵王権現さんにお会いできました 吉水神社にも行ってみました
陀羅尼助のお店を見つけました 参道のお店・・・どこも素敵な風情が感じられます
吉野駅にカラフルな列車が・・・橿原神宮まで準急で! 橿原神宮に寄ってみました・・・さすがに境内が広い!!
橿原神宮の拝殿 七五三のお参りの方が多かったです 26000系「さくらライナー」で阿部野橋へ
3日目・・・蔵王権現さんに会いに吉野へ!

 3日目・・・昨日歩き過ぎたせいで、痛だるい足と腰を引きずりながら、またまた環状線で天王寺へ。あべのハルカスを見ながら阿部野橋から近鉄特急に。橿原神宮まででも結構時間がかかるんですね。どのあたりだったか忘れましたが、古墳の間を縫うように走って行きました。
 前に飛鳥に行ったとき、奈良方面からの電車は橿原神宮が終点で、そこから吉野線に乗り換えなきゃならないのが不思議でした。今回、そのわけが分かりました。近鉄は標準軌(1435mm)なのに、この南大阪線と吉野線は狭軌(1067mm)なんですね。調べてみたら、近鉄が引き継ぐ前にこの路線を敷設したいくつかの会社が国鉄と提携して貨物輸送をするためだったとか。納得しました。
 橿原神宮を過ぎたら単線になりました。吉野口を過ぎてから急カーブの連続。車輪がキィーキィーと悲鳴を上げています。なるほど、これなら狭軌じゃないと・・・。

 吉野に着いて、次はロープウェイ。誰かが乗り降りするたびにぐらぐらと揺れる・・・係の方が客車一生懸命押さえて乗客を乗せてる。
よく見たら、客車はロープにぶら下がってブラブラしてる・・・普通ロープウェイの駅ってプラットホームみたいになってますよね。ここは単に宙づりになってる客車に乗り込むんだから、やっぱり揺れるよね。これまた調べてみたら、日本で一番古いロープウェイだそうです。
何か、これはこれで素敵な感じがしてきました。動いてるとき・・・鉄塔の滑車がカタカタと変な音がして、ちょっと怖い感じはしたけど・・・。

 山道を登って金峯山寺へ。山門で大きな仁王さんが出迎えてくださいました。でっかい!高さ5mとのこと。蔵王堂も大きい! これまた、東大寺大仏殿に次ぐ大きさとか・・・。特別拝観のチケットを買って蔵王堂の中へ・・・。堂の中で、3体の青色の大きな蔵王権現さんが・・・とうとうお会いできました。
この権現さんの本地仏(本来の姿である仏様)は 釈迦如来さん、千手観音さん、弥勒菩薩さんで、過去、現在、未来の三世にわたる衆生の救済を誓って現れたお姿とのことでした。蔵王権現さんの前に座って、じっと見上げてると、激しい忿怒相なのですが・・・なぜか、とてもやさしいお顔に見えてきました。
 御朱印を頂きに行ったら、ややご高齢の団体さんがぞろぞろと・・・。添乗員さんと思われる若いお兄ちゃんが、分厚い御朱印帳を山のように積み上げて持ってきてました。「すごい厚さの御朱印帳・・・それにすごい量・・・」と感心してたら、御朱印を書いてくださってるお坊さんが「ここで売ってますよ。130ページあります。末社末寺を全部廻られるんです。3年かかりますけど・・・。」とのことでした。その側で、女性の添乗員さんが団体のおじいちゃんおばあちゃんの方に向かって「早く、早く・・・本堂にあがって・・・懺悔して来て!・・・」と、大きな声でキーキー怒鳴ってました。
 御朱印を頂いて「懺悔か〜、私も懺悔しなければ・・・。」と何となく言ったら、お坊さんが笑いながら「懺悔って・・・何かご存じですか?」と言われたので、「懺悔って・・・反省するってことですか?」って答えたら、すごく丁寧にいろいろ教えてくださいました。
 なるほどと納得したのですが、それを改めて説明するのは・・・信仰心のないTANUKI には難しいのですが・・・まずは、自分のご先祖様の罪を悔いる。自分が今生きてると言うことは、ご先祖様が他を殺めている。なぜなら、昔は強い者だけが生き残ってきた。弱い者の犠牲の上に生き延びてきた。今、自分がここにいることができてるということが・・・つまりは、ご先祖様の深い業を背負って生まれ来ているということ。だから、まずご先祖様の罪をお詫びする。と同時に、自分の孫やひ孫の代までの安穏をお願いする・・・と、ざっくり言うとこんなことだったかな?
 いつも思うことですが、御朱印って単なる参拝記念のスタンプではありませんね。「朱印帳を置いて御参拝ください。お帰りの時に・・・」というような所は別にして、何らかのお話を聞くことができます。もちろん、TANUKI は今回も、しっかりと御朱印を頂いてきました。

 吉野は・・・やはり桜の季節に行くべきなのでしょうね。参道のお店で「草餅」を食べて「桜の季節はすごいんでしょうね・・・?」って聞いたら「シーズンになると、この参道も人がいっぱいで・・・気分が悪くなったって人がたくさん出るほどですよ。今年も、お昼前にこちらに着く予定の団体さんが、あまりの人の多さで、着いたのが3時過ぎだったっとか・・・笑えない話がたくさんありますから。」とのこと。やっぱり人混みが苦手なTANUKI には無理だわ!

橿原神宮に寄ってみました・・・さすがに境内が広い!

 吉水神社に行ってから、再びぐらぐら揺れるロープウェイで近鉄吉野駅へ。特急で大阪に帰るには、まだ時間の余裕が・・・ちょうどカラフルな準急電車が停まっていましたので、橿原神宮に行ってみようと乗り込みました。ところが・・・準急というのは、橿原神宮から先のことのようで、吉野〜橿原神宮間は各駅停車。単線ですから当然列車交換・・・だけでなく、ダイヤの都合なのでしょうね「4分停車します」「10分停車します」と、思わぬ時間がかかってしまいました。

 橿原神宮は、さすが境内の広い大きな神社でした。この日は、あまり歩きたくなかったのに・・・吉野に続いて、またまた万歩計の歩数を増やすことになってしまいました。疲れた〜! この日は平日なのに、なぜか七五三のお参りの方が多かったです。帰ってから、倭姫(やまとひめ)命の御鎮座の日(祭)だったと知りました。全く・・・信仰心のない者は・・・こんなものです(笑!)。

26000系「さくらライナー」に乗れました!

 橿原神宮駅で、大阪までは絶対特急に乗るぞ・・・と特急券の自販機に。「デラックスシート」の選択ボタンが表示されました。大阪で特急券を買ったときは、そんな表示は出なかったけどな・・・と頭の中は「??」状態でしたけど・・・何か面白そうなので・・・ちょっと奮発してお金を追加して選択ボタンをプチッ。ホームで待ってたら・・・な、なんと26000系「さくらライナー」が入線してきました。やった〜!
 デラックスシートは3列で快適でした。さすが近鉄が誇る26000系、速い・・・大阪(阿部野橋)まで、あっと言う間に着いてしまいました。阿部野橋では、きれいなお姉さん達が「あべのハルカスの展望台はこちらです・・・」とパンフレットを片手に・・・日本一高いビルか〜と、ちょっと触手が動きかけたんですけど・・・値段を見てびっくり!・・・数日前のTANUKI なら、、何のためらいもなく入場券を買ってたと思うんだけど・・・この3日間で何か・・・失礼な言い方なんだけど・・・「大阪のおばちゃん」的になったTANUKI は「たかが高いとこにあがって街を眺めるだけなんだろ・・・もう少しまけなよ!そのお金で、何か美味しい物が食べられるじゃん!」と思ってしまい・・・結局、そのまま環状線に。
おかげで、早く着いてしまった新大阪駅で、ゆっくりと・・・TANUKI 夫婦にとっては、ちょっぴり豪華に・・・夕食を食べて、新幹線に乗って巣に帰りました。