仏壇を買い換えました・・・
TANUKI の 近況報告    仏壇を買い換えました・・・!   2017. 4.17.
仏壇を買い換えよう!

 母親ダヌキが亡くなって・・・とりあえず一段落した所で、母親のもう1つの遺言(?)を思い出しました。
前のページに書きましたが、1つは「私の葬儀はお寺で」というもの。これは、その望みを叶えることができました。
で、もう1つ・・・「仏壇を新しくしろ」と言い残していました。
 我が家の仏壇は、TANUKI の曾祖父の代の物だそうです。
荘厳は、無くなってしまって・・・きちんと揃っていないし、あちこちボロボロの状態・・・金箔も一部に黒ずんで残ってますので、金仏壇だったんだと分かる(?)ような有様。確かに、母親の言う通り。何とかしなければ・・・。
 今の仏壇について・・・叔母にいろいろ聞いてみました。「私が女学校に通ってた頃は、きれいな仏壇だったんだよ。」と言っていました。叔母も90歳を越えていますが・・・。叔母の話を総合すると、約90年ぐらい前の物ではないかとのこと。当時といえば昭和大恐慌の頃ですね。曾祖父は親族の膨大な借金を肩代わりし・・・貧乏しながらもお寺の総代をするなど、とても信心深い人だったそうです。
 TANUKI が若い頃、偶然、曾祖父を知ってるという人と話をすることができました。その方によると、曾祖父は「山師」・・・山の木を売買するような仕事をしていたようで、「言われることは、絶対に間違いのない・・・誰からも信頼されてた方だった。私もとてもお世話になった・・・」と言われていました。
 
とりあえず・・・仏壇屋さんに行ってみよう!

 仏壇のこと・・・全くと言って良いほど分かっていないTANUKI。まずは市内の仏壇屋さんを回ってみました。
 あるお店で・・・「お寺はどちらですか?」(何でそんなこと聞くの?)「○○寺?え〜と、どこにありましたっけ?・・・ああ、あそこですね」(全く分かってないよね・・・)「あそこのお寺さんだったら、いろいろ作法には厳しいですよね。だったらきちんとしたお仏壇がいりますね。こちらの方から選ばれては・・・」(お寺のこと全く分かってないよね!何のために聞いたの?要するに高いのを買えってこと?)・・・仏壇も見ずに「さよなら!」って言って帰りました。
 また別のお店で・・・「どちらのお寺ですか?」(また聞くの?)「ああ、○○寺さんですか・・・だったら、難しいことは言われないと思いますので、金仏壇にこだわらなくても唐木のもありますよ」(分かってるじゃん!)「私達この商売をしてて、いろんなお寺の話を聞きますけど、○○寺さんについては悪い噂は全く聞かないですね〜」(おいおい、お寺を褒めてどうするの・・・)
 ま、いろいろありましたが(面白いことも!)・・・一番ありがたかったのは、信仰に対して全くと言って良いほど無知なTANUKI にいろいろ教えていただいたこと。へえ〜そうなんだ! ということばかりでした。さらにいろいろ見たくて、市内だけじゃ・・・と、博多の上川端商店街にも行ってみました。ここは、ずらりと仏壇屋さんが並んでいますので。
 で・・・1軒のお店で「あっ、これ!」って、何か夫婦揃ってピンときたというか気に入ったというか、そんな仏壇があったのですが、隣の県まで届けてくれるのか聞いたら「大丈夫ですよ。クロネコ(宅急便)で・・・」と言われ、それはイヤだと断念しました。
でも、諦めきれないTANUKI 夫婦。そのお店、結構大きなチェーン店を展開してるので、その店の支店を探して隣町まで行ってみましたら、同じ物がありました! しかも特価品で(TANUKI は、この言葉に弱い!)、ちゃんと店の方が届けてくれるそうです。

やっと仏壇が新しくなりました

 店のお姉さんにもとても親切にしていただきました。お店にとっては市外(・・・隣町ですから)なのに、何度も来ていただき、仏壇を置く場所を確認したり、荘厳の見積もりを書き直したり・・・TANUKI の思い入れで、ひいじいちゃんの物を少しでも残したいとあれこれ考えましたので・・・本当にお世話になりました!
 さて、古い仏壇を・・・でも、仏壇から仏さんを抜いて、新しいのに入仏とか、いろいろ面倒なことを教えてもらってたので、まずはご院家(住職)さんに相談しました。そしたら「何度も私が行くのも・・・あなたも面倒でしょう?古い仏壇からご本尊様だけを他に移してから仏壇を引き取ってもらったら。そしたら、私が行って仏を抜くのと入仏と2つお経を上げれば・・・1回で済ませられるよ。」とのこと。仏壇屋のお姉さんは「そう言っていただいたんですか?ありがたいご院家様ですね。お寺によっては、仏様を抜くまでは仏壇を動かしてもいけないと言われるんですよ。」と言っておられました。
 新しい仏壇を入れる前に掃除もしたかったし、仏壇の下に台を作りたかったので、日曜日に息子2人に来てもらって仏壇を出しました。仏壇を出してみたら、確かにすべての部分がボロボロでした。しかも、仏壇の見えない部分は「こんな木を使うの!?」って思えるような・・・例えて言えば昔のミカン箱のような材でした。改めて、ひいじいさんがこの仏壇を求めた時代を感じました。よほど物のない、厳しい時代だったんでしょうね。きっと、ひいじいさん・・・ものすごい苦労をして今の我が家の礎を築いてくださったのでしょう。ひいじいちゃん、ありがとうございます!

 無事、仏壇が新しくなりました・・・古い仏壇の奥からはいろいろな物が出てきました。明治時代のお経本から昭和の時代のものまで、今話題の「教育勅語」・・・お寺での法要の写真(何かは全く不明です)。ご院家さんにも見てもらったけど・・・いつの物か、何の物か分かりませんでした。ただ「この人が、うちのひいじいさん」と言ったら「うん、その隣に座ってるのが私のひいじいさん・・・伝説の住職と言われてた人」とのこと。お互い古い付き合いなんだと再認識しました。写真に写ってる内陣は昔の懐かしい荘厳とのことだったのでご院家さんにプレゼントしました。
 すべて一段落して、ご院家さんが「あなたの代でお墓も改修したし、仏壇も・・・すごいことですよ。良くやられましたね。」と言ってくれたことが、とてもうれしかったです。