立春ですが・・・まだまだ寒い!
TANUKI の 近況報告   令和古寺巡礼 奈良大和路みほとけ   2024. 4.17.
仏像はもちろん写真撮影できませんので、パンフレットを貼り付けました!
山口県立美術館で令和古寺巡礼「奈良大和路のみほとけ」展示が・・・!

 山口県立美術館で『令和古寺巡礼「奈良大和路のみほとけ」』展が始まりました。約2ヶ月間、途中で一部展示を入れ替えて開催されるとのこと・・・・これは是非に言ってみないと! 早速、ネットで前売り券を購入して出かけました。

 入館して・・・・展示室の入り口近くで「聖林寺の十一面観音」さんがお出迎え・・・・えっ、これ国宝でしょ?外からの空気が入れ替わる入り口に・・・・しかも来館者から触れるような近くに無造作に置いて良いの??? そう言えば展示案内のパンフレットなどにも聖林寺の十一面観音さんは載ってなかったし・・・・はて? と、説明文をよく読んでみたら「模刻」とありました。制作者は朱若麟さん・・・・確か、藪内さんの「仏像拝観」TV番組で紹介されていた、東京芸大の藪内研究室で仏像修復を勉強されていた方ではなかったかと・・・ちょっと曖昧な記憶なのですが・・・それにしても見事な像でした。実際の十一面観音さんは、遠くからガラス越しに拝観するしかないのですが、模刻とはいえ正確に再現された仏像を手が触れられるような近くでみることができました。衣紋の流れや漆の盛られかたまで・・・・思わず長い時間見とれてしまいました。

 今回、一番お会いしたかった仏像は唐招提寺の通称「トルソー」と呼ばれる如来型立像・・・・カヤの一木造りで着衣の飜波紋式衣文(ほんぱしきえもん)が見事な仏像です。唐招提寺の新宝蔵でも結構間近で拝観できるのですが、ずらりと並んだ貴重な仏像の中の一体という感じになりますし・・・・光の当たり方(当て方)もあるのでしょうけど、美術館などで見る方が、じっくり細かい部分まで拝観できるような気がします。衣紋の美しさを改めて感じることのできた時間でした。

 見て回ってて、気になる仏像が・・・・奈良県の指定文化財と説明のついていた薬師如来さんの座像です。今まで行った奈良のお寺では見たこともなく、仏像関係の本でも見たことがありません。この座像もきれいな翻波式衣文でしたから平安時代(・・・・それも平安前期から中期ってところでしょうか・・・・)の仏像と思われます。見てて何か引き込まれるような美しいお薬師さんでしたが、所蔵するお寺の名前もなく、天理市合場町とだけ書かれていました。どうにも不思議で・・・・近くにおられた学芸員と思われる女性の方に聞いてみました。
もう廃寺となったお寺の仏像だそうで、天理市の町内会が管理しておられる仏像だそうです。公開はしておられないようで、鍵は町内会長さんが管理しておられるとか・・・・奈良には、まだ、このような貴重な仏像があちこちに眠っているのでしょうね。
さらに、学芸員(・・・・と思われる)お姉さんのお話では、4月29日から5月12日までの期間限定で東大寺の国宝「弥勒座像」が展示されるとのことですので、その期間に改めて、また来なくては・・・・